ワイン畑は、長野県北部の飯綱町にあります。
のどかな春、さわやかな風が吹く夏、豊かな実りの秋、冬の豪雪といった、四季の変化に富んだ美しい農村地域です。
降水量が少なく、日照量が豊富、昼夜の寒暖差も大きく、一面のリンゴ畑が広がる果樹栽培に適した土地です。
また、リンゴだけでなく、町内のサンクゼールワイナリーでは、1990年からシャルドネ等のワインブドウも栽培されています。
現在、ワイン畑は2か所(約0.4ha)あり、9割にピノノワール、残る1割にシャルドネを植えています。
畑ごとに土壌や気候が異なるため、クローンや台木にもこだわって栽培をしています。
栽培品種
ピノノワール – Pinot Noir
フランスブルゴーニュ地方を代表する赤ワイン用品種。
ルビー色でタンニンが少なくなめらかなワインになりますが、最大の特徴は”香り”です。ラズベリー、チェリー等の赤系果実、バラ、すみれ、熟成により紅茶や森の下草といった豊かな香りを呈します。
一方、日本での栽培は難しい品種です。果皮が薄く、粒同士が密着するため、灰色カビ病に弱く、成熟前に収穫せざるを得ないことがあります。
シャルドネ – Chardonnay
フランスブルゴーニュ地方を代表する白ワイン用品種。
産地の気候条件の影響を受けやすい品種です。冷涼な地域では柑橘や青りんごの香りを持ちさわやかな酸があるワインに、温暖な地域では南国果実やナッツの香りを持つ風味豊かなワインになります。
ピノノワールに比べて耐病性があるため、日本での栽培は比較的容易で、目指すワインのスタイルに応じて様々な醸造が可能です。
畑の特徴
第一圃場
2021年に植栽を始めたメインの畑です。
畑は複数の区画に分かれており、区画ごとに異なるクローンのピノノワールが植えられています。
立地
標高600m、両側が切り立った丘の頂上部に位置しています。このため、一日中太陽の恩恵を受け、水はけも非常に良い畑です。
昔、この丘は一面のリンゴ畑で、糖度が高く、着色も素晴らしいリンゴがとれたそうです。
土壌
飯綱山の山体崩壊により形成された黒ボク土です。
適度な保湿性と栄養分があるため、ピノノワールの栽培に適していると考えています。
品種
現在はピノノワール約700本(4クローン)が植えられています。数年にわたり、ピノノワール2,000本(5クローン)、シャルドネ600本(6クローン)を植える予定です。
仕立ては、1m間隔のシングル・ギヨ仕立てです。
第二圃場
2020年に耕作放棄地を開墾した畑です。
標高が高く冷涼で、ブドウの成熟に重要な”昼夜の寒暖差”が大きい畑です。
立地
標高950m、飯綱山の裾野に位置しています。東向きに開けた斜面で、志賀高原の山々が一望できます。
冬には1mにも及ぶ降雪があります。
土壌
約5万年前までに堆積した飯綱山の火山灰に由来する黒ボク土です。
養分が乏しい土壌で、鉄分が多く赤色をしています。
品種
約200本のピノノワールとシャルドネが植えられています。
仕立ては、1m間隔のシングル・ギヨ仕立てです。