こんにちは、たま(夫)です。
私はワイン造りをするために、東京から長野県に移住することにしましたが、ワイン造りといっても醸造所のなかでワインを仕込むだけでなく、ワインブドウ栽培から行うため、『農業を目的とした移住』になります。
農業を目的とした移住は、農業以外の業種で移住するよりも考慮しなければならないポイントが多くあります。
こちらの記事では、私がどのように移住先を探したかを交えながら、「農業移住の流れ」と「ポイント」を紹介させていただきます。
農業移住の流れ
移住先を探す方法はたくさんありますが、私は以下の流れで移住先を探しました。
① 「つくりたい農産物」を決め、移住先を絞り込む
② 就農相談会に行く
③ 移住先を訪問してみる
①「つくりたい農産物」を決め、移住先を絞り込む
つくる農作物にこだわりがない場合は、日本全国が移住先の候補となりますが、つくりたい農産物がある程度決まっている場合は、栽培条件にあった移住先を探したほうが良いと思います。
栽培条件に合った移住先を選ぶメリットとしては、
・低コスト、高品質な農作物をつくることができる
・里親農家を見つけやすい
・同じ作物の農家さんと情報交換や助け合いができる
・つくりたい作物に適した畑や設備、農機具を譲っていただける可能性がある
等が考えられます。
具体的には、インターネットを使い、つくりたい農作物で有名な産地や作物に適した気候条件(降水量、標高、日照量など)が備わっているかを調べます。
私の場合、農産物はワインブドウと決めていました。ワインが好きだからです。
ワインブドウの適地としては、山梨県、長野県、岩手県、北海道などが候補となりますが、私は出身地である「長野県」を選びました。
長野県では昔からワインブドウ栽培が行われており、総じて品質が高いワインが造られています。また、ワイナリーが多くあるため、里親農家を探しやすいと考えました。
②就農相談会に行く
ある程度、移住先候補を絞り込んだら、自治体やJAが主催する就農相談会に行き、インターネットでは得られない情報を入手します。
就農相談会は、日本全国規模のものから、特定の県に限定したものまで様々です。私は、興味がある移住先の就農相談会の情報はこまめに確認していました。
私は、長野県が主催する就農相談会に行きました。場所は東京都内でしたが、事前予約が必要でした。当日は長野県内の6市町村ほどの農業振興担当の方が集まっており、いずれの市町村においても、ワインブドウ生産が行われていました。
就農相談会では、以下のポイントを確認しました。
・里親農家がいるか
・苗木等のワインブドウ栽培への補助制度があるか
・どのような移住支援があるか
特に「里親農家の有無」はインターネットには載っていないことが多く、市町村の担当者に直接確認する必要があります。
また、各市町村では独自に様々な移住支援を行っています。私が就農相談会に参加した時の市町村では、家賃補助や賃貸住宅のあっせん、小児医療費の助成、就農助成金の支給などを行っているところがある一方で、補助制度が全くない市町村もありました。
移住者を積極的に誘致している市町村の方が、移住後も住みやすそうな印象を受けました。
③移住先を訪問する
最後に移住先候補の市町村を訪問します。
目的は、インターネットや就農相談会では得られない、「実際のところどうなのか」を確認することです。
私は妻と一緒に長野県を訪問し、ワイナリーのスタッフにお話を伺ったり、農産物直売所や観光スポット、生活に必要な施設の有無などを確認しました。また、市町村によっては、担当者の方に街中をご案内いただくこともできました。
もし住民の方とお話させていただく機会があれば、「地域の魅力」や「生活する上で大変なこと」を聞いてみることをおすすめします。地域住民の方とお話することで、どんな地域なのかわかりますし、移住前と移住後のギャップを埋めるためにも、地域住民の方のお話はとても参考になります。
私と妻は移住候補地の民宿に泊まり、オーナーから地域農業の状況や生活する上での苦労などを教えてもらいました。最終的に、私たちはその民宿がある市町村に移住することにしましたが、その市町村を選んだ理由の一つが、「人の良さ」でした。
これは、住民の方と直接お話しできたからこそ確認できたことでした。
移住先選びは慎重に
多くの人にとって、農業移住は人生において大きな選択であると思います。実際は移住してからわかることの方が多いですが、仕事、生活、ご近所づきあいなど様々な場面において、少しでも楽しく、安心して過ごすためには、時間がかかっても後悔のないよう移住先を選択したいところです。
私は、2020年6月下旬に長野県に移住する予定です。移住後の様子もこちらのブログにアップしていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。
コメント