こんにちは。
またまた、久々の更新となってしまいました。
今年はブログをもう少し頑張ろうと考えております。(毎年言っている…)
さて、最近、よく質問されます、“冬はどんな作業をしているのですか?“と。
冬は“剪定“をしています。
こちらの記事では、剪定について書きたいと思います。
剪定とは
剪定の目的は、”来シーズンの収穫量および品質を調整する”ことです。
剪定では、剪定ハサミを使って、ブドウ樹の枝を切っていきます。
剪定の時期は、ブドウ樹の樹液の流れが止まる落葉後~水揚げ(ブドウの涙というやつ)までとされています。
私の住む長野県の北信地域だと、12月~2月くらいが剪定のピークの時期です。
仕立て方法
ワインブドウにはいくつかの仕立て方法があります。
日本で用いられている主な仕立てとしては、①ギヨ仕立てと②コルドン仕立てに分けられます。
①ギヨ仕立てでは、来シーズン実をつける長い枝(バゲット)と、再来シーズン実をつける枝を恵んでもらうための短い枝(クルソン)を確保します。どの枝を選ぶか、熟練の技術が必要な剪定です。
②コルドン仕立てでは、今年成長した枝を2芽残して切っていきます。ギヨ仕立てに比べると、機械的に作業ができるため時間もあまりかかりません。
一般的に、シャルドネやピノノワールは主に「①ギヨ仕立て」、メルローやカベルネソーヴィニオンは「②コルドン仕立て」で仕立てられます。
ワイナリーによっては、効率化のためにシャルドネやピノノワールでもコルドン仕立てにしているところもあります。
それぞれの仕立て方法の詳細については、別の記事でご紹介したいと思います。
剪定の流れ
以下のような流れで作業をしていきます。
①剪定前の樹形を見て、どの枝を残し、どの枝を切除するか決める
②剪定ハサミを使って、枝を切除する
③切除した枝を垣根から引き抜く
①では熟練の選球眼、②ではへこたれない握力、③ではそこら中に絡まる枝に負けない根気が必要です。
剪定のペースですが、私の場合はギヨ仕立て(シングル)であれば、1本あたり1分で剪定できます。
よって、1ha分(4,000株)を8日ほどで剪定できる計算になります。
剪定後は、最下段のワイヤーに枝を固定する”誘引”という作業を行い、冬の作業は終了です。
あとは春の芽吹きを待つのみです。
剪定の奥深さ
剪定は、この記事ではまったく書ききれないくらい、奥が深い作業です。
剪定では、毎年毎年、ブドウ樹を切っていくことで、ブドウ樹の樹液の流れも決めていきます。
下手な剪定を行えば、ブドウ樹は常に血管を締め付けられた状態になってしまいます。
ブドウ樹を見れば、栽培者の熟練度と樹への思いやり度合いがわかります。
剪定については、別の記事で色々と書いていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
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